
レポート
08:20 ホテル高見発
新田川沿いを歩く。川面は穏やかで、春の光が水面に反射する。

途中、桜井古墳群を通過する。桜はまだ蕾であったが、ほどなく花を咲かせることだろう。

新田川を渡り進むと泉官衙遺跡がある。奈良・平安期の官衙(地方役所)跡で古来よりこの地が行政の拠点であったことを示している。

09:30 北泉海浜総合公園
09:40 東北電力原町火力発電所
続いて東北電力原町火力発電所を望む。福島は原子力発電所のみならず、火力発電所も擁する重要な電力供給地であることをあらためて認識する。関東地域のみならず東北地方にまで供給している。広大な施設を前にして、エネルギーを支える地域の役割を考える。
(後日調べてみたところ資源エネルギー庁の2025年3月のデータによると福島県内の火力発電所数は12。最大出力は計9,835,900kWだった。)

真野川にかかる真島橋を渡る頃、風が一段と強まる。2月から4月にかけて吹く強風は、この地域で「春疾風(はるはやて)」と呼ばれているという。
立ち止まったり、急ぎ足で進んだり、自然の猛威を身をもって知るトレッキングとなった。景色など見ている余裕なく、サングラスをしていないと飛んでくる砂埃で目を傷めてしまう。

10:30 かしまの一本松
風は強いがせっかくの機会であったので、右田浜に立つ「かしまの一本松」に向かう。右田浜に立つその松は、かつて海水浴やサーフィンで賑わった浜の象徴だったという。
風力発電基の下に見えるのがそうか。いや違う。あれは防災無線のスピーカー塔だ。
歩き回ってようやく見つけた。津波で松林が壊滅するなか、なぜか1本だけが生き残り、被災した人々の希望の象徴となったという。しかし海水を被った影響は大きく、地元住民によって「かしまの一本松を守る会」が結成され、懸命な治療が施されたものの、傷みは深く、2017年12月に伐採された。が、それで終わりではなかった。一本松の実生から育った2世の木が浜辺ですくすくと成長を続けている。まだ私の背丈ほどだが、やがて再び、この地を見守る存在になるのだろう。 。

強風の中、県道266を鹿島駅に向かって進む。
11:30 今回のゴール JR鹿島駅に到着

12:00 昼食
帰京前に鹿島駅から歩いて3分の「すずき食堂」へ向かう。ここは鹿島では有名なお店だ。分厚い肉が盛られた焼肉定食から豪快なカツカレーラーメンまで、ボリューム満点で豊富なメニューをもつ家族経営の食堂だ。女将さんからこの地域は毎年2月から4月にかけて風の強い日があることを伺った。春疾風(はるはやて)というらしい。そういえば、いずれの駅の出入り口にも扉が設けられていた。

14:50鹿島駅発のJR常磐線で帰京予定だったが、強風のため全線運休!東北新幹線まで運休だ。列車が止まるほ どの風の強さを改めて実感することとなった。ここから動けなくなった。宿を探すしかない。鹿島にある旅館に何度も電話するが、出ない。困り果てていたところ、幸いにもすずき食堂の女将さんから「若夫婦が相馬に行くから」と一緒に車に乗せていただき、相馬駅まで移動することができた。相馬駅付近のホテルに泊まり、翌日帰京。
千客万来館と相馬中村城址
ホテルにチェックイン後、風も収まったようなので、せっかくの機会を利用して相馬市内をトレイルに沿って歩いてみる。相馬駅から西方に歩いて10分ほどで「千客万来館」に着いた。公民館と同じ建物内にある観光案内所だ。内外から訪れた人々に交流していただきたいという思いから「千客万来館」という名がつけられたという。そのすぐ隣には相馬中村城址がある。中村城は相馬氏の居城であり、江戸時代には中村藩の藩庁であり、明治に至るまでの260年間藩政の中心であった。今では、馬陵公園として市民から親しまれ、四季を通じて憩いの場となっている。

活動記録
活動時間
08:20〜11:30
歩行距離
16km
今日の1句



