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みちのく潮風トレイル 大船渡周遊ルート


青森県八戸から福島県相馬まで太平洋沿岸をつなぐ「みちのく潮風トレイル」の一部を昨年に続き歩いてきました。

このトレイルの魅力は景色、地元の方との交流、自然の脅威、津波の痕跡、歴史と文化、ご当地グルメと盛りだくさんです。

一ノ関から車で約1時間半、山を越え開けた場所に出るとそこは津波ですべてが流された陸前高田の町でした。あの有名な「奇跡の一本松」の周りは整地され高田松原津波復興祈念公園と東日本大震災津波伝承館が建てられ、観光バスが訪れる広い公園になっていました。

1日目は大船渡港の東側にある綾里崎です。綾里駅近くには津波に対する戒めとして明治三陸大津波伝承碑が建てられておりこの地はいく度となく被災していることがわかります。

トレイルの入り口がなかなか見つからず地元の方に聞いてみると「今年は熊が多いから気を受けた方が良いよ」と教えてくれました。

潮風トレイルの標識やトレイルの青いテープを探しながら山道に入るとすぐに熊注意の立て札が設置してありました。

山道はほとんど人が歩いた様子が無く、草が生い茂り所々に見つける青いテープに励まされながら前に進むことが出来ました。

2日目 碁石海岸は大船渡市末崎半島南端の海岸線で、三陸海岸を代表する景勝地としてたくさんの見所があります。

三つの洞門を持つ「穴通磯」海食による水道景観の「乱曝谷」波が洞穴に当たり雷鳴のような音を発する「雷岩」碁石のような黒い玉砂利の「碁石浜」など変化にとんだ景観を楽しむことができました。

よく整備された遊歩道がトレイルルートになっています。リアス式海岸の入り組んだ地形は、入り江から次の入り江へ行くためには山をひとつ越えて下る、の繰り返しです。歩いていると断崖絶壁の下から岩に打ち当たる波の音が聞こえてきます。遊歩道には白いコハマギクや紫色のアザミが咲いていて心を和ませてくれました。また日本一古い樹齢1400年のツバキの木が祭られていました。

海岸線の入り江はどこへ行っても高い防潮堤に囲まれ、その中で網を繕う漁師さんの姿は少し寂しそうでした。

震災からまもなく10年になりますが、自分の足で歩いてみると自然の恐ろしさと美しさを改めて実感することが出来ました。






みちのく潮風トレイル 大船渡周遊ルート

2020年10月31日~11月1日

理事・増永


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