未来図
十和田八幡平国立公園奥入瀬渓谷(5月中旬)
日々心塞ぎ、日々涙し、日々瞑想し、日々祈っています。そして、人の叡智及ばぬ自然の力をあらためて認識し、夢駆られる未来図を描き、そのビジョンに沿った復興計画を望んでいます。むろん、一刻も早い復興が望まれるものの、恐れるのは、活況復活のみにとらわれ旧来型のインフラ整備がはじまることです。
この震災の影響が、近刊予定のアパラチアンブック「メインの森をめざしてーアパラチアン・トレイル3500キロを歩く」にも及んでいます。紙です。災害により工場や倉庫が壊滅的被害を蒙るなどがあり、紙の調達に多くの出版社が四苦八苦しています。わたしの版元である平凡社も同じです。すでに編集作業は最終段階に入ってりるのですが、この影響で5月にずれ込みそうです。ここまで、我慢してくださっている皆さんです、申し訳ありませんが、いま少しお待ちいただけますでしょうか。
震災以来、4つあった講演会のうち3つが、自粛のために延期または中止となりました。そんななか、被災された方々への想いを常に胸に収めつつ、国を活性させるために、活動再開へと動きつつあります。
わたしの活動も復活です。

3000キロを歩いたバックパッカー。彼等にとって残り500キロは、もう手の届く距離。それがアパラチアン・トレイル
まず、今月17日(日)に信越トレイルクラブ主催のトークショーがICI石井長野店で行なわれます。時間は午後3時15分から4時半まで。詳細は上記どちらかに電話でお問い合わせください。じつは、テーマは新刊本「メインの森をめざして」の出版記念トークショーなのです。ところが、上記のような紙の影響から、このトークショーには間に合いません。そのため、参加者には、平凡社がプロローグと第一章を記載した冊子を無料配布します。また、サイン本の予約申し込みもできるそうです。

尾瀬国立公園尾瀬ヶ原から望む至仏岳(6月下旬)
前々回お知らせした国立公園テーマのトークショー「わが心の原風景ー国立公園へのいざない」の第二弾が行なわれます。5月14日(土)午後4時半から6時まで。会場は前回と同じ神田ICI石井のアースプラザです。参加費無料ですが、申し込みが必要です。来週には主催の日本トレッキング協会ホームページで告知されますので、そちらのほうへお申し込みください。じつは、先進国で日本ほど国立公園意識の低い国はありません。その美しさ、たいせつさ、問題点などを、美しいスライドを交えながらお話しさせていただきます。ふるってのご参加、お待ちしております。
今月20日には、環境省で先日入省したばかりの新人と自然環境局関係者の方々に講演会を開きます。自然環境プロフェッショナルの方々に、昨年、端緒についたばかりの九州自然歩道の再生事業や国立公園へのわたしなりの思をお話ししてくるつもりです。
わたしが数十年携わってきた自然と人との理想的な関わり方、とりわけ国立公園をテーマにしたさまざまな執筆、講演で常に意識していたのが環境省の存在でした。わたしのスタンスはジャーナリスティックであることによる外視線。つまり常に体制の外にいるにもかかわらず、環境省に関しては応援団を自認してきました。それは、日本の政治機構が自然環境行政に関して手薄過ぎるために、環境省の力が弱く、適切な仕事ができていないということ。その事実をわかった上で、他の利権がらみのある省庁と違い応援団がいないため、自然保護団体など、自然環境に関わる活動をしている団体や個人などこそが応援団になるべきという発想からでした。つまり、環境省にもっとお金と人を、と国民が応援団として後押しをすべきという思いなのです。
ささやかながらのわたしの活動ですが、少しずつ受け入れられつつあるようです。

