トップ 著作物 プロフィール インフォメーション つれづれ ジョン・ミューア・トレイル アパラチアン・トレイル トップ
db_head.jpg
新・アパラチアン・トレイルの旅
PENTAXで綴る
アパラチアン・トレイル3500Kmの旅
アパラチアン・トレイルとは
アメリカ合衆国東部の南はアラバマ州 から北はカナダ、ラブラドール地方まで延々と横たわる アパラチア山脈。その山中、ジョージア州からメイン州まで14の州をまたぎ、3500キロに及ぶ超ロングトレイル。一挙に歩き きるには、5ヶ月から半年かかる。ヨ ーロッパ系アメリカ人の心の故郷とも 言われるこの山脈の、このロングトレ イルに挑戦することが、アメリカのバ ックパッカーの大きな夢となっている。
マップ [拡大画像]
スポンサー
後援
« ニューイングランド地方に入った | メイン | I made it !! 達成! »
2005年09月02日

一歩一歩の偉大さをかみしめて歩く

ハノーバーは、ダートマス大学がある、憧れのカレッジタウンだったのに・・・.jpg
ハノーバーはダートマス大学がある、ぼくの憧れのカレッジタウンだったのに・・・

ニューハンプシャー州を歩いている。アパラチアン・トレイルのこれまでのエリアとはまったくイメージの違う山なみが続いている。が、いま、ご存知のハリケーン・Katarinaの影響で街に降り、待機しながら、この原稿を書いている。ハリケーンを直接受けたわけではないのだが、その影響で5日前から激しい風雨に襲われ何人ものハイカーがこの街に降り待機している。というのも、このあたりの山は、アパラチアン・トレイルではじめて、森林限界を超える。何日もハイアルパインの尾根の激しいアップダウンを歩く。天候に最も気を使うべき場所なのだ。夏でもあたりまえのように雪が降る。もう9月だ。天気が急変することも、あたりまえのようにある。昨年も、この4日後に越えるMt. Washington で一人のハイカーが遭難した。この山は1921年に記録した風速が世界一となり、その記録をまだ維持している。
前回も書いたように、こうして、たまにしか書くことができず、しかも、ほんのわずかな時間しかないので、あまりにもたくさんの出来事のほんの一端をお届けすることしかできない。残念だ。

一週間前、風邪をひいた。熱がでて、腹痛、胃痛、頭痛、それに膝の痛さがひどくなり、ハノーバーという町のホテルで、2泊3日、まるまるベッドの中で静養した。ハノーバーはぼくの最も憧れていた街だった。ダートマス大学というアメリカのアイビーリーグのひとつとして有名な名門大学を核としたカレッジタウンだ。イギリス風の伝統的な町並みと大学のキャンパスが一体となった美しい街で、かつ、ATハイカーにとって魅力いっぱいのカフェやレストランが建ち並ぶ、幸せの街だったのだ。にもかかわらず、ぼくはベッドで過ごした。ひどい体調で、食欲もまるでなかった。体力をつけるためと、ちょっと食べただけでも、ひどい胃痛にみまわれた。
じつは20日ほど前にも、医者に診てもらうというハプニングがあった。コネチカット州のサルスベリーという街だった。その2日ほど前から異常に膝が痛んだ。下りなど、数歩下ってしゃがみこむといった感じだった。疲れかたも、異常だった。それで、休養するために街に降りた。背中にかゆみがあったので、ホテルの鏡で見て、唖然とした。背中いっぱいに赤い発疹ができている。
まさに、このコネチカット州で発見された病気がある。ライム病という、シカを媒介としたダニによる病気だ。症状としては、背中やお腹に赤い発疹ができ、発熱、悪寒、それに間接の痛みがひどくなる。すでに、何人ものハイカーがその病気にかかり、入院しているという情報を得ていた。まさに、それだと想った。もうスルーハイクの夢はダメかとさえ本気に考えた。悔しくて、その晩は眠れなかった。
翌日、医者に診てもらった。診るなり、ライム病ではないと診断された。ただの汗や熱による発疹だと言われた。飛び上がるほど嬉しかった。よかった!
膝の痛みは一進一退だ。よくなったり、悪くなったり。今は、いい。痛みをなんとかごまかしながら歩く要領も得た。
ぼく以外は、ぼくの長男とほぼ同じ年代のスルーハイカーたち。楽しかったなぁ.jpg
ぼく以外はみな、20代後半のスルーハイカー。ぼくの長男と同年代だ。楽しかったなぁ(マサチューセッツ州ダルトン)

宗教的な意味合いはない、と思う.jpg
宗教的意味合いはない、と思う

到達点まであと600キロを切った。東京を起点に考えれば、京都を通過したくらいだ。一日に歩く距離は、短くて20キロほど。長いときは30キロを越えている。その数十キロという距離が、しだいにイメージのなかで大きくなってきている。一歩一歩の偉大さを感じる。指折り数えられる距離になってきた。一歩一歩の感動も大きくなってきている。緊張感にも近い感覚が、日々増している。到達が楽しみでもあり、寂しくもある。
あと一週間ほどで最後のメイン州に入る。Mt.Katahdin 到達は10月6日の予定だ。
が、残念ながら、それまでのさらに積み重なるはずの体験をお届けすることが、いよいよできなくなる。これから後、メインに入ってから下りるいくつかのすべての街で、インターネット環境が期待できないからだ。
夢達成の報告は到達の2日後くらいに、お届けできると思う。ただ、できるだけブログページの左にある地図の更新だけはするつもりだ。それを時々チェックすれば、今どのあたりを歩いているかが、わかるはずだ。

前回、iBepalにニューヨークに下りた話を書いた。ずっとスロット不良でダウンロードができなかった写真の一部と最近の写真をきょうお届けする。
明日から、厳しい山歩きになる。これまで一日25キロ以上歩くことがあたりまえのようにできていたが、明日からはせいぜい20キロまでだろう。これまでの風景とはまったくちがった展望になる。それらをお見せできないのは残念だが、帰国後に、なんらかの方法でお届けできればと思う。1年後くらいには書籍として出版できるだろう。

スニッカー&カレン.jpg
アパラチアン・トレイルでこんな出会いがあるとは・・・。ニューヨークでお世話になったスニッカー&カレン

Times Square にいた彼女も、びっくりでした.jpg
ウーパー・ゴールドバーグもびっくり!


ニュースがある。清水さんは8月20日に、斉藤さんは24日に、それぞれスルーハイクを達成した。すごい速さだ。他のハイカーたちは、みな呆れている。
おめでとう!

それではぼくも、もうあと少しがんばって、
Keep going

苔の森(1).jpg
苔の森(1)
苔の森(2).jpg
苔の森(2)
苔の森(3).jpg
苔の森(3)
苔の森(4).jpg
苔の森(4)


投稿者 kato : 12:56
カテゴリ
アーカイブ
最近のエントリー
サポート